中国電力(株)(広島市中区、清水希茂社長)は4月26日、2019年3月期(今期)の連結決算を発表した。それによると、昨年7月の西日本豪雨被害による特別損失や電力の小売り自由化による販売電力の減少、子会社の一部事業撤退などの影響で、今期の純利益は前年同期比約92億円、45%減少の114億円となった。
同社が今年の1月31日に公表した今期の純利益予想は同約136億円、66%減少の70億円だったので予想値は上回った。これは同社が保有する株式の売却等で補った形となった。
今期の売上高をみると販売電力は減少したが、燃料費調整制度による電気料金収入の増加や「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」の交付金等により同約620億円増収の1兆3,769億円。営業利益は、燃料費の上昇による原料費の増加等で営業費用が増加したので、同約200億円減収の195億円。営業利益に支払利息等の損益を加えた経常利益は、同約180億円減収の126億円となった。
2020年3月期(来期)の業績予想をみると、売上高は今期から59億円、0.4%減少の1兆3710億円。営業利益は今期から225億円、115.1%増加の420億円。経常利益は今期から234億円、183.8%増加の360億円。純利益は今期から136億円、118.4%増加の250億円となる予想。来期は今年度計上された特別損失が無くなることや、経営全般を効率化し費用の削減を計画していることから大幅な増益が見込まれている。