山口経済研究所はこのほど、2018年度の設備投資動向をまとめ発表した。それによると、2018年度の設備投資額(工事ベース)は前年度比51.6%増加と3年連続の前年比プラス。製造業(前年度比49%増)は「化学」「輸送用機械」「鉄鋼・非鉄金属」を中心に大企業が主力製品の能力増強投資等を実施。非製造業(同70%増)の投資額も2年連続で前年度を上回った。
投資目的では、生産・販売能力拡大、合理化・省力化を投資目的とする企業の割合が前年を若干上回る水準。設備投資額を企業規模・業種別でみると、製造業では全体の投資額の8割を占める大企業(同51.4%増)、中小企業(同4.5%増)がいずれも3年連続で増加している。
2017年度または2018年度の投資額が35億円以上の10業種のうち2018年度の投資計画額が前年度を上回るのは、製造業5業種、非製造業4業種の合計9業種となっている。
製造業では「化学」のプラス寄与度が最も大きい。次いで「輸送用機械」(同7 %増)、「鉄鋼・非鉄金属」(同5.4%増)のプラス寄与度が大きい。一方投資の一巡から一部企業が投資額を減額する「パルプ・紙・紙加工品」(同0.9%減)、「食料品・飲料」(0.3%減)の2業種の投資額が前年度比マイナス。非製造業では、代替船を建造する企業の見られる「運輸」、建設機械の購入、太陽光発電設備の設置で投資額を増やす企業の見られる「建設」のプラス寄与度が大きい。