株式会社防長経済新報社

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 2019年8月8日

  • 経済

 モーダルシフトと共同輸送で国の総合効率化計画に認定 関光汽船(株)

 海陸運送・港湾荷役事業を展開する関光汽船(株)(下関市竹崎町4-6-8、入谷一成社長)は、7月より異業種3社(サンスター(株)、キユーピー(株)、日本パレットレンタル(株))と提携し、フェリー活用による海上モーダルシフト並びに共同輸送を開始した。
 共同輸送を実施するのは関西と九州をつなぐ輸送ルートで、同社のグループ会社である阪九フェリー(株)の泉大津・神戸と新門司を結ぶ航路を活用し陸上輸送区間の一部を船舶に置き換え全行程の輸送手配を行う。
 関西から九州方面へは、往路で調味料(マヨネーズ・ドレッシング等)やオーラルケア製品(歯磨粉や歯ブラシ等)などキユーピーとサンスター各社の荷物を混載し、復路で日本パレットレンタル社の輸送用レンタルパレットを積載し輸送効率を高める。陸上輸送では各社が個別で手配していたトラックをセミトレーラーに変更し重量品と軽量品を組み合わることで高い積載量とコンテナ空間の有効活用が同時に実現でき、より多くの荷物を輸送することが可能となる。
 船舶へのモーダルシフトや3 社の物流拠点を効率的に回る最適なラウンド輸送、往復便の各種貨物のマッチングにより、各社個別単位の輸送と比較し実車率99%超、CO2排出量約120トン(65%)低減、ドライバーの年間稼働時間約2,256時間(86%超)削減効果が見込まれるという。
 今回のプロジェクトは、労働力不足や運賃、燃料費の高騰など様々な課題を抱える物流業界において新たな取り組みとして評価され、このたび国土交通省より総合効率化計画に認定された。同計画の認定により、営業倉庫に対する減免措置や物流施設建設に伴う開発許可に関する配慮、計画策定経費や運航経費などの補助といった支援制度を受けられる。
 同社では、今後も業種によらず新たなパートナー企業の拡大に努めながら持続可能な物流体系の構築を進めていく方針。
TEL083-231-7382。

 

 

 

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