株式会社防長経済新報社

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 2019年5月16日

  • 地域経済

 定期便利用者  県内2空港とも開港以来最多

山口宇部空港ターミナルビル
山口宇部空港ターミナルビル

羽田線は宇部100万人、岩国45万人

 

 山口県は「山口宇部空港」と「岩国錦帯橋空港」の県内2空港の平成30年度の利用状況の確定値を公表した。それによると、山口宇部空港は国内・国際線あわせて102万2,386人(前年比3.4%増)、岩国錦帯橋空港は羽田線、那覇線あわせて52万2,703人(同3.8%増)と、いずれも開港以来過去最多の利用者数となり、順調に伸びていることが分かった。
ゆめ花博効果も 山口宇部空港
 山口宇部空港は羽田線とソウル線の2路線が就航。主に日本航空、全日空、スターフライヤー、エアソウルの航空4社が乗り入れている。羽田線の利用者は100万5,481人(利用率73.4%)で前年度を3.5%上回った。国際線・ソウル線をあわせて102万2,386人(利用率73.3%)となり、開港以来、初めて100万人を突破した。国内定期便の利用者は7年連続で増えている。 国際定期便は計66往復が運航され、利用者数は1万6905人(利用率72.6%)。国際チャーター便は台湾や韓国との間で計33便(12本)が運航された。羽田線が順調だった理由として、県は「景気が底堅く推移して、ビジネス需要や観光需要が堅調だったことが土台にあり、その上で『ゆめ花博』をはじめとする明治維新150周年関連事業の取り組みなどの効果によって山口県の訪問客が伸びたことなど、航空需要を喚起する要因があった」としている。一方、国際線は前年度の1万7,618人を4%下回る結果。ソウル線は昨年10月から運航、前年度比で日本人のアウトバウンド利用(3,004人)が好調の反面、外国人のインバウンド利用(1万3,901人)が伸びなかった。台北行きの遠東航空、チャイナエアライン、ソウル行のエアソウルによるチャーター線も利用者が4,183人と前年度比803人減少した。
那覇の通年運航も定着 岩国錦帯橋空港
 開港後、順調な伸びを示している岩国錦帯橋空港の羽田線利用者は45万389人( 利用率71.8%)
と前年度を4.6%上回った。ただ那覇線利用者は7万2,314人と前年度比0.5%減った。両線あわせた利用者数は52万2,703人(利用率69.9%)。羽田線、那覇線共に全日空が運航している。県は羽田線について「宇部空港と同じくビジネス・観光需要ともに堅調に推移し、3年連続して過去最多」とした。那覇線が減少はしたとはいえ、前年度から実施している通年運航が定着し「ほぼ前年並みの利用状況」とみている。
 同空港は更なる利用拡大に向け、以前から利用者から要望の強かった駐車場の拡充、飲食ブース増設が実現し、空港ターミナルビル隣接地にフードコートを備えた施設がGWを前に先月27日、グランドオープン。増設効果も加わり、今年度はさらに利用者が増えると期待が寄せられている。

 

 

 

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