下関市豊浦町の㈱吉田総合テクノ(吉田治重社長)が鯨油の有効利用の推進に大きく貢献したとして、本年度の文部科学大臣表彰科学技術賞を受賞した。
従来、鯨肉加工工程で排出される鯨油は水分や異物を多く含み、独特な臭気があることから有効利用への動きが進まず廃棄されおり、廃棄費用は鯨肉加工業者の負担となっていた。
そこで同社はこれまで廃棄されていた水分や脂肪酸などの異物を多く含む粗鯨油から、鯨油を回収するための油水分離装置を開発し、回収した鯨油を化粧品用・飼料用・食品用・塗料用などそれぞれの利用用途に応じた精製法を確立した。