山口県は、7月12日、市町内総生産や市町民所得などを推計する平成28年度市町民経済計算を発表した。それによると、県経済は製造業などが増加したことで、県内総生産(名目)は6兆875億円、経済成長率は3.3%増と2年ぶりに増加した。実質経済成長率は3.4%増と3年ぶりの増加となった。
県民所得は、企業所得等が増加したことで、5%増と2年ぶりに増加。なお県民所得を山口県の総人口で除した1人当たり県民所得は304万9千円となり、前年度の288万2千円に比べ5.8%増加した。
県内総生産を地域別でみると、周南地域が1兆5,102億円と最も大きく(全県比24.8%)、次いで山口・防府地域(同23%)、宇部・小野田地域(同17.8%)と続いている。一方、最も小さいのは長門地域の1,101億円(同1.8%)。
また県内総生産の対前年度増加率は、製造業が増加した和木町をはじめ、光市、周南市、田布施町等10市町で増加し、製造業が減少した宇部市等9市町で減少している。
平成28年度の県民所得は県全体で4兆2,504億円。県民所得の県全体に占める割合は下関市、山口市、周南市、宇部市、防府市、岩国市で高く、この6市で県全体の76.5%を占めている。
平成28年度の人口1人当たり県民所得が県平均以上の市町は5市で、周南市、防府市、下松市、山口市、山陽小野田市となっている。周南市の1人当たり県民所得は、最も小さい周防大島町の2.5倍。平成27年度は最も大きい周南市が小さい周防大島町の2.4倍であった。