下関市でバイオマス発電所起工式 九電の子会社「九電みらいエナジー(株)」
九電グループなどでつくる下関バイオマスエナジー合同会社(福岡市、寺﨑正勝社長)は5月24日、下関市彦島迫町の建設予定で国内最大級となる木質バイオマス発電所「下関バイオマス発電所」の起工式を行った。地元の人たちや工事関係者など約30人が参加。総事業費は約300億円。着工は今年6月、受電は2021年(令和3年)5月、火入れは同年8月、運転開始は2022年1月を予定。
起工式には地元や工事関係者等、約30人が出席した。前田晋太郎下関市長は「電力供給はもちろん、発電所の運営による雇用の増大、バイオマス燃料の輸入を通じた物流関係事業者の業績拡大など本市の経済の活性化にも大きく貢献する事業」と祝辞を述べた。
同社は九電の完全子会社「九電みらいエナジー(株)」(穐山泰治社長)と「西日本プラント工業(株)」(平田宗充社長)、「九電産業(株)」(吉迫徹社長)の共同出資で設立された合弁会社。この事業はバイオマス燃料による発電出力75メガワットの発電所を建設・運営する。燃料は木質バイオマス(木質ペレット)で賄い、我が国における再生可能エネルギーの普及拡大に資する社会的意義の高い事業。同社は「この事業活動を通じて環境にやさしい電気を届け、再生可能エネルギーの普及拡大、地元経済の活性化に貢献していく」としている。
燃料である木質ペレットは東南アジア、北米から輸入。年間約31万㌧使用。年間発電量は約5億㌔㍗時。年間約34万㌧CO2排出を削減できる。電力は中国電力に売電。FITによる20年間固定価格買い取り。
発電所の概要は、敷地面積約45,000平方㍍、発電出力は74,980㌗、ボイラーは循環流動層ボイラーで、最大蒸発量は260㌧/時。